千葉県野田市で外壁塗装業を営んでいる、優建装の田中です。創業18年、500棟以上の施工をしてきました。
見積もりの打ち合わせで「ツヤはどうしますか?」と聞かれて、初めてツヤに種類があると知る方がほとんどです。外壁塗料のツヤありとツヤなしでは、見た目だけでなく耐久性や汚れにくさにも差が出ます。この記事では、ツヤの5段階の違いを職人の目線で比較し、外壁材ごとのおすすめまでお伝えします。読み終わるころには、ご自宅に合ったツヤを自信を持って選べるようになります。
ツヤ5段階の違いを比較する
外壁塗料のツヤは一般的に5段階で表されます。光沢度(グロス値)は、70度の角度で光を当てたときの反射率で、数値が高いほどツヤが強くなります。
| ツヤの種類 | 光沢度(グロス値) | 見た目の印象 | 耐久性 | 汚れにくさ |
|---|---|---|---|---|
| ツヤあり(全ツヤ) | 70以上 | 光沢が強い。新築感がある | ★★★ | ★★★ |
| 7分ツヤ | 55〜65 | ほどよい光沢。上品に仕上がる | ★★★ | ★★☆ |
| 5分ツヤ(半ツヤ) | 35〜50 | 光沢と落ち着きのバランス型 | ★★☆ | ★★☆ |
| 3分ツヤ | 15〜30 | マットに近い。控えめな仕上がり | ★★☆ | ★☆☆ |
| ツヤなし(ツヤ消し) | 5以下 | マット。和風・落ち着いた雰囲気 | ★☆☆ | ★☆☆ |
塗料の基本は「ツヤあり」で製造されていて、ツヤを下げるほどフラット剤(つや消し剤)を混ぜる量が増えます。このフラット剤が塗膜の表面を微細に凸凹させることでツヤを抑えるのですが、その凸凹に汚れが入り込みやすくなり、結果として耐久性と防汚性が下がります。つまり、ツヤが高いほど塗膜の性能は有利というのが基本原則です。
「3年でツヤが落ちる」は本当か
業者から「どうせツヤは3年で落ちますよ」と言われた方もいるかもしれません。これは半分本当で半分誤解があります。
実際に私が野田市で施工した現場を3年後に見に行くと、全ツヤで塗った壁は確かに新築直後のピカピカ感は落ち着いています。体感としては、3年で「全ツヤ → 7分ツヤくらい」の印象に落ち着くことが多いです。ただし、ツヤが落ちたからといって防水性や耐久性がなくなったわけではありません。塗膜そのものは健全で、光沢だけが自然に馴染むイメージです。
一方、最初から「ツヤなし」で塗った壁は、3年後にさらにツヤが消えて粉っぽく見えることがあります。流山市のお客様で、ツヤなしのシリコン塗料を選ばれた方がいましたが、5年目に「なんだか汚く見える」とご相談があり、確認すると砂ぼこりが表面に付着して落ちにくくなっていました。塗膜自体はまだ問題なかったのですが、見た目の劣化が早いのはツヤなしのデメリットです。
外壁材別|おすすめのツヤはこれ
「結局どれがいいの?」と聞かれたら、私は外壁材との相性で決めることをおすすめしています。18年の施工経験から、外壁材ごとに「これが一番きれいに仕上がる」と感じるツヤがあります。
| 外壁材 | おすすめのツヤ | 理由 |
|---|---|---|
| 窯業系サイディング | 7分ツヤ | 柄を活かしつつ上品に仕上がる。全ツヤだとテカりが目立ちやすい |
| モルタル壁 | 3分ツヤ〜ツヤなし | 手塗りのざらっとした風合いにマットが合う。和風住宅にも好相性 |
| ALC(軽量気泡コンクリート) | 5分〜7分ツヤ | 目地が多く汚れやすいため、防汚性を優先。全ツヤだとギラつく |
| 金属サイディング | 7分ツヤ〜全ツヤ | 元々ツヤのある素材なので、ツヤを落としすぎると違和感が出る |
よくある失敗は、色見本だけで決めてしまうケースです。春日部市のお客様で、淡いベージュを全ツヤで塗ったところ「想像以上にテカテカして安っぽく見える」と後悔された方がいました。色見本は手のひらサイズなので光沢が控えめに感じますが、壁一面に塗ると反射面積が大きくなり、ツヤが何倍も強調されます。迷ったら全ツヤより1段階下を選ぶと、実物のイメージとズレにくいです。色選びで後悔しないコツも参考にしてみてください。
ツヤあり・ツヤなし、結局どちらが得か
性能だけで選ぶなら「ツヤあり」が有利です。塗膜が滑らかなぶん汚れが付きにくく、紫外線にも強い。ただし、ツヤは見た目の好みが大きく影響する部分なので、「耐久性が高いから」という理由だけで選ぶと仕上がりに満足できない場合もあります。
私が普段の打ち合わせでおすすめすることが多いのは7分ツヤです。耐久性は全ツヤとほぼ同等で、テカりすぎない上品な仕上がりになります。実際、優建装で施工するお客様の6〜7割が7分ツヤを選ばれています。
とはいえ、和風住宅やモルタル壁にはマット仕上げが似合いますし、「ピカピカの新築感がほしい」という方には全ツヤがぴったりです。正解は一つではないので、迷ったら色板の見本を外壁に当てて日光の下で確認することを強くおすすめします。塗料の選び方全体については外壁塗料の選び方で詳しくまとめていますので、合わせてご覧ください。
よくあるご質問
ツヤあり塗料をツヤなしに変更すると費用は変わりますか?
一般的にはほぼ同額です。同じ塗料のツヤ違いであれば単価は変わらないメーカーがほとんどです。ただし、ツヤなし専用塗料(特殊マット仕上げ)を使う場合は割高になることもあるため、見積もり時に確認してください。
1階と2階でツヤを変えることはできますか?
できます。実際に「1階は落ち着いた3分ツヤ、2階は汚れ対策で7分ツヤ」というツートン仕上げをされるお客様もいらっしゃいます。色だけでなくツヤで変化をつけるのもデザインの一つです。
ツヤありで塗った後にツヤを落とすことはできますか?
塗ってしまった後からツヤだけを変えることはできません。次の塗り替え時にツヤの段階を変更することになります。だからこそ最初のツヤ選びが重要です。
田中 優(たなか ひろ)|優建装 代表
千葉県野田市を拠点に創業18年・施工実績500棟以上。アステックペイント登録店・プレマテックス取扱許可。現地調査から施工・アフターまで代表1人が責任対応。「一棟一棟大切に」を信条に、地域密着で誠実な仕事を続けています。
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