千葉県野田市で外壁塗装業を営んでいる、優建装の田中です。創業18年、500棟以上の施工をしてきました。
「外壁の塗装が剥がれてきたけど、自分で何かできる?」「放っておいても大丈夫?」――こんなご相談をよくいただきます。この記事では、塗装の剥がれを見つけたときにやるべきことと絶対にやってはいけないことをプロの目線でお伝えします。読み終わるころには、慌てずに正しい判断ができるようになります。
塗装が剥がれる5つの原因と深刻度
塗装の剥がれにはいくつかの原因があり、原因によって緊急度がまったく異なります。以下の表を参考に、まずご自宅がどのパターンに当てはまるかを確認してください。
| 原因 | 深刻度 | 主な症状 | 対処法 |
|---|---|---|---|
| 経年劣化(10年以上) | ★★★ | 広範囲にポロポロと浮く | 全面塗り替えを業者に依頼 |
| 施工不良(下地処理不足) | ★★★ | 塗装後1〜3年で剥がれ始める | 施工業者に保証で対応を求める |
| 湿気・結露 | ★★☆ | 北面や日陰側に集中 | 原因箇所の換気改善+部分補修 |
| 塗料の相性不良 | ★★☆ | 特定の面だけ剥がれる | 業者に現地診断を依頼 |
| 外的衝撃・飛来物 | ★☆☆ | ピンポイントで欠けている | 養生テープで保護→業者に相談 |
野田市や流山市のように江戸川沿いで湿度が高いエリアでは、北面の湿気による剥がれが特に多い印象です。私が見てきた現場でも、北側だけ塗膜がブカブカに浮いているケースが少なくありません。
塗装の剥がれを見つけたらやるべきこと
まず写真を撮って記録する
剥がれを見つけたら、スマートフォンで構いません。剥がれている箇所の近景と建物全体が写る遠景の2枚を撮っておいてください。業者に相談するとき、写真があるだけで電話やLINEで状態を伝えやすくなりますし、今後の経過観察にも使えます。
養生テープで雨水の侵入を防ぐ
剥がれた箇所は塗膜の下の素地がむき出しの状態です。そのまま放置すると、雨水が染み込んで下地の劣化が一気に進みます。手が届く範囲であれば、ホームセンターで売っている養生テープで剥がれ部分を覆っておくのが最善の応急処置です。見た目は気になるかもしれませんが、「これ以上悪化させない」のが目的なので、仮の処置で十分です。
早めにプロに連絡する
養生テープで保護したら、できるだけ早く塗装業者に連絡してください。「養生テープで仮止めしてあります」と伝えるだけで、業者側も状況を把握しやすくなります。先ほどの写真をLINEやメールで送ると、現地訪問の前にある程度の見立てができるので話が早いです。
絶対にやってはいけないNG行動3つ
NG①:ホームセンターの塗料を上から塗る
これが一番多い失敗です。流山市のお客様の事例ですが、剥がれた箇所にホームセンターで買ったスプレー塗料を吹き付けたところ、数週間でさらに広範囲が剥がれてきてしまいました。剥がれの原因を処置しないまま上から塗っても、新しい塗膜が古い塗膜ごと浮いてくるだけです。下塗り・中塗り・上塗りの役割を知ると、表面だけ塗っても意味がない理由がわかります。
NG②:剥がれた塗膜を無理にめくる
浮いている塗膜が気になって、つい引っ張ってしまう方がいます。めくった部分から水が入りやすくなり、被害が広がるだけです。剥がれかけの塗膜はそのまま残して、上から養生テープで押さえるのが正解です。
NG③:「まだ大丈夫」と放置する
春日部市で見た現場では、2センチほどの剥がれを半年放置した結果、壁材そのものが水を吸って反り始めていました。塗膜は外壁の「防水コート」です。コートに穴が開いたまま雨ざらしにしていれば、下地が傷み、補修ではなく張り替えが必要になることもあります。小さい剥がれのうちに手を打つのが費用面でも一番賢い判断です。
1年以内の剥がれは施工不良を疑う
塗装してから1年以内に剥がれが起きた場合は、施工不良の可能性を考えてください。原因として多いのは以下の3つです。
- 高圧洗浄が不十分だった(汚れの上から塗った状態)
- 下塗りを省略した、または薄く塗りすぎた
- 乾燥時間を守らず重ね塗りを急いだ
私が他社施工の塗り替え相談で野田市のお宅を調査した際、前回の塗装でケレン(下地処理)がほぼ行われていなかったケースがありました。上から塗るだけでは長持ちしません。このような場合は、施工した業者に保証書の内容を確認し、保証期間内であれば無償でやり直しを求めるのが正当な対応です。
もし施工業者に連絡がつかない・対応してもらえない場合は、別の業者に見てもらい、セカンドオピニオンとして状況を判断してもらうことをおすすめします。
補修費用の目安
剥がれの補修費用は、範囲と原因によって大きく変わります。
| 状態 | 補修内容 | 費用目安(税込) |
|---|---|---|
| 小さな剥がれ(1面の一部) | 部分補修(ケレン+塗装) | 3万〜10万円 |
| 複数面に広がっている | 外壁全面塗り替え | 75万〜135万円(30坪目安) |
| 下地まで傷んでいる | 壁材の部分張り替え+塗装 | 30万〜60万円+塗装費 |
部分補修で済むうちに相談すれば、全面塗り替えより大幅に費用を抑えられます。「もう少し様子を見よう」が一番お金のかかる判断になりかねません。外壁の劣化サイン8つも合わせてチェックしておくと、剥がれ以外の異変にも早く気づけます。
よくあるご質問
塗装の剥がれは火災保険で直せますか?
台風や飛来物による損傷であれば、火災保険の「風災補償」で認められるケースがあります。経年劣化は対象外です。まずは保険証券の補償内容を確認し、施工業者に被害写真と一緒に相談してみてください。
小さな剥がれなら放置しても問題ないですか?
小さくても放置は禁物です。塗膜は一度破れると、そこから水が入って剥がれが広がります。養生テープで保護し、早めに業者へ連絡するのが結果的に一番安く済みます。
自分でひび割れの補修はできても、剥がれの補修は難しいですか?
ひび割れのコーキング充填と違い、塗装の剥がれは「なぜ剥がれたか」を特定して下地から処理する必要があります。原因を見誤ると同じことの繰り返しになるため、剥がれの補修はプロに任せることを強くおすすめします。
田中 優(たなか ひろ)|優建装 代表
千葉県野田市を拠点に創業18年・施工実績500棟以上。アステックペイント登録店・プレマテックス取扱許可。現地調査から施工・アフターまで代表1人が責任対応。「一棟一棟大切に」を信条に、地域密着で誠実な仕事を続けています。
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