千葉県野田市で外壁塗装業を営んでいる、優建装の田中です。創業18年、500棟以上の施工をしてきました。
「手抜き工事をされたらどうしよう」——外壁塗装を検討中の方からよくいただくご不安です。残念ながら、塗装業界には手抜き工事が実際に存在します。私自身、他社が施工した塗装のやり直し依頼を何度も受けてきました。この記事では、同業の職人だからこそわかる「手抜きのサイン」を、施工前・施工中・施工後の3段階でお伝えします。読み終わるころには、不安なく業者選びと施工チェックができるようになります。
施工前にわかる危険サイン
工事が始まる前の段階で「この業者は大丈夫か?」を判断できるサインがあります。
「足場なしで塗れます」と言う
2階建ての外壁塗装には足場が不可欠です。「足場代を節約できます」と簡易的な脚立やはしごだけで施工する業者がいますが、高所に手が届かない以上、塗り残しや塗りムラが必ず発生します。野田市のお客様から「他社に足場なしで塗ってもらったけど、2階の軒天が塗られていなかった」というご相談を受けたことがあります。安全面でも品質面でも、足場なしの外壁塗装はありえません。
「1日で終わります」と言う
30坪の家の外壁塗装は、養生・高圧洗浄・下塗り・中塗り・上塗りの工程を正しくこなすと、どんなに手際がよくても7〜10日はかかります。「1日」「2日」で終わるということは、乾燥時間を取っていない、工程を省略している、のどちらかです。
見積書が「外壁塗装一式」だけ
塗料名・塗り回数・面積・単価がすべて「一式」でまとめられている見積書は、何をどこまでやるかが不明確です。工事内容が曖昧なまま契約すると、後から「それは含まれていません」と言われるリスクがあります。飛び込み営業の断り方の記事でも触れていますが、訪問販売でこのタイプの見積書が多い印象です。
施工中に見抜くチェックポイント
工事が始まったら、以下のポイントを時々チェックしてみてください。職人に失礼にはなりません。まともな業者なら見てもらうことを歓迎します。
| 段階 | チェック項目 | 手抜きのサイン |
|---|---|---|
| 高圧洗浄 | 洗浄に半日〜1日かけているか | 1〜2時間で終わっている |
| 下地処理 | ケレン・ひび割れ補修をしているか | 洗浄の翌日にすぐ塗り始めている |
| 養生 | 窓・車・植栽が丁寧に覆われているか | 窓枠のテープが雑、車にカバーがない |
| 下塗り | 壁の色が均一に変わったか | 下塗り工程そのものがない(いきなり色付き) |
| 中塗り・上塗り | 2日に分けて塗っているか | 同じ日に2回塗っている(乾燥時間不足) |
| 塗料の缶 | 使用済みの空き缶が残されているか | 缶の数が面積に対して明らかに少ない |
下塗り・中塗り・上塗りの役割を理解しておくと、工程が省略されていないかを見分けやすくなります。特に下塗りと中塗りは壁の色が変わるのでわかりやすいポイントです。
施工後に発覚する手抜きのサイン
手抜き工事は見た目ではわかりにくく、数ヶ月〜数年後に症状が出ることがほとんどです。以下のような症状が塗装後2〜3年以内に出たら、施工不良を疑ってください。
- 塗膜の剥がれ・膨れ:下地処理不足や下塗り省略が原因。正しく施工されていれば3年で剥がれることはまずない
- 色ムラ・透け:塗料の希釈率オーバーか、塗り回数の不足。規定量より薄めると隠蔽力が落ちる
- コーキングの割れ:打ち替えではなく上から増し打ちしただけ、またはコーキング材のグレードが低い
- 塗料が飛散した汚れ:養生の不備。窓枠やカーポートに塗料が付着している
流山市で他社施工のやり直しを依頼されたお客様のケースでは、塗装後1年半で北面に広範囲の剥がれが出ていました。調査したところ、下塗りが塗られていない箇所があり、高圧洗浄の痕跡もほとんど見られませんでした。見た目は完成直後はきれいだったそうですが、1年半でここまで出るのは明らかに施工不良です。
手抜きが構造的に起きない業者の選び方
手抜きを防ぐ最も確実な方法は、「手抜きが起きにくい構造の業者」を選ぶことです。
- 自社施工であること:下請けに丸投げする業者は、現場の品質を直接管理できない。元請け→下請け→孫請けと層が増えるほど、利益を確保するために工程を圧縮する力が働く
- 施工写真を工程ごとに撮ってくれること:高圧洗浄・下塗り・中塗り・上塗りの各工程で写真を残す業者は、手抜きをする動機がない
- 代表(親方)が現場に入ること:営業と施工が分離している業者より、代表自身が塗る業者のほうが品質に直結する判断ができる
私は500棟以上の施工をすべて自分で行っています。現地調査から見積もり・施工・アフターまで代表1人が一貫して対応する体制なので、「誰かに任せた結果、手抜きが起きた」ということが構造的に発生しません。春日部市のお客様から「前の業者は営業マンしか来なくて、職人の顔を見たことがなかった」と言われたことがありますが、施工する本人と直接話せるかどうかは大きな安心材料になるはずです。業者を選ぶポイントでも詳しく解説していますので、合わせてお読みください。
よくあるご質問
施工中に工程を確認したいと業者に言っても嫌がられませんか?
まともな業者であれば嫌がりません。私の場合は各工程で写真を撮ってLINEでお送りしているので、お客様から確認の依頼をいただく前にお伝えしています。確認を嫌がる業者は、逆に見られたくない理由がある可能性があります。
手抜き工事をされた場合、やり直してもらえますか?
施工保証がある場合は保証期間内であれば無償補修を求められます。ただし、保証書がない・業者と連絡がつかないケースもあるため、契約前に保証内容を書面で確認しておくことが重要です。どうしても解決できない場合は、住宅リフォーム紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)に相談する方法もあります。
塗装中に雨が降ったら手抜きになりますか?
雨天での塗装は手抜きというよりも施工ミスです。塗料は乾燥前に水に触れると密着不良を起こします。天気予報を見て工程を調整するのが当然で、雨の日に無理に塗る業者は判断力に問題があります。
田中 優(たなか ひろ)|優建装 代表
千葉県野田市を拠点に創業18年・施工実績500棟以上。アステックペイント登録店・プレマテックス取扱許可。現地調査から施工・アフターまで代表1人が責任対応。「一棟一棟大切に」を信条に、地域密着で誠実な仕事を続けています。
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