千葉県野田市で外壁塗装業を営んでいる、優建装の田中です。創業18年、500棟以上の施工をしてきました。
「屋根の状態が気になるけど、上るのは怖い」——その直感は正しいです。屋根の点検のために一般の方が上るのは絶対にやめてください。実際に、野田市のお客様が台風後に屋根の様子を見ようとはしごをかけて上り、濡れた屋根に足を滑らせて肋骨を骨折したことがあります。プロでも足場を組んで安全帯をつけて作業する場所です。この記事では、屋根に上らずに安全にできるセルフ点検の方法を3つご紹介します。
方法①|双眼鏡で地上から屋根を観察する
最も手軽で安全な方法です。ホームセンターで2,000〜3,000円ほどで買える8〜10倍の双眼鏡があれば十分です。
観察する位置と角度
家から5〜10メートル離れた場所に立ち、屋根の各面を順番に確認していきます。真正面からだと屋根面が見えないため、斜め45度くらいの角度になる位置がベストです。道路を挟んだ向かい側や、庭の角など、屋根の傾斜面が見える場所を探してください。
チェックするポイント
| 確認箇所 | 正常な状態 | 異常のサイン |
|---|---|---|
| 棟板金(屋根の頂上の金属部分) | まっすぐ固定されている | 浮いている・曲がっている・外れている |
| 屋根材(瓦・スレート・金属) | 均一に並んでいる | ズレ・欠け・割れ・色ムラが見える |
| 雨樋(とい) | 水平に取り付けられている | 傾き・外れ・詰まり(草が生えている等) |
| 屋根面全体の色 | 均一な色味 | 一部だけ色が違う(コケ・カビ・退色) |
| 軒先・ケラバ(屋根の端) | 板金がしっかり固定されている | 板金が浮いている・釘が見える |
流山市のお客様で、双眼鏡で棟板金の浮きに気づいた方がいらっしゃいます。早めにご連絡いただいたおかげで、台風シーズン前に補修が間に合いました。双眼鏡1つで数十万円の修繕費を防げることもあります。
方法②|自撮り棒+スマホで屋根を撮影する
これは私が現地調査のときにお客様によくお教えしている方法です。2メートルほどの自撮り棒(セルフィースティック)にスマートフォンを取り付け、腕を高く伸ばして屋根の端を撮影します。
撮影のコツ
- 動画モードで撮る:屋根の端に沿ってゆっくり移動しながら動画で撮影し、あとから気になるコマを静止画で確認する
- 雨樋の内側を狙う:自撮り棒を雨樋の高さまで持ち上げれば、樋の中の詰まり(落ち葉やゴミ)が確認できる
- 晴れた日の午前中に撮る:日差しが強すぎると反射で見えない。曇りか、日陰になっている面を狙う
スマートフォンのカメラは解像度が高いので、双眼鏡では見づらい細かいひび割れや釘の浮きも拡大して確認できます。撮影した写真はそのまま業者への相談にも使えますので、気になる箇所があればLINEで送っていただければ、画像を見てアドバイスすることも可能です。
方法③|室内から屋根の異常を見つける
屋根の異常は、室内の天井にもサインが出ます。以下の症状が出ていたら、屋根に問題がある可能性を疑ってください。
- 天井にシミや変色がある:雨漏りの最も典型的なサイン。特に大雨の後にシミが広がるなら、屋根のどこかから水が入っている
- 天井にカビが生えている:屋根裏の結露や微量の雨漏りで湿気が溜まっている証拠
- 2階の部屋が異常に暑い:屋根材の劣化や換気不良で断熱性が落ちている可能性
- 雨の日に「ポタポタ」という音がする:屋根裏で雨水が落ちている。早急にプロに相談すべき段階
春日部市のお客様で「2階の和室の天井にうっすらシミがある」とご相談いただき、調査したところ棟板金の釘が抜けて隙間から雨水が浸入していました。天井のシミは小さくても、屋根裏では広い範囲が湿っていることがあります。シミを見つけたら放置せずに、早めに業者に見てもらってください。
屋根に上ってはいけない理由
改めて強調しますが、一般の方が屋根に上るのは絶対にやめてください。プロの私でも足場なしで屋根に上ることはありません。
- 転落リスク:2階の屋根の高さは地上から6〜7メートル。落ちれば重傷や命に関わる
- 屋根材を踏み割る:スレート瓦は築10年を超えるともろくなり、踏んだだけで割れることがある
- 雨漏りの原因を作る:踏み割った箇所からの雨漏りを修理する費用のほうが、点検依頼の費用より高くつく
「無料で屋根点検します」と言って上り、「大変なことになっている」と不安を煽る悪質業者もいます。本当にプロの点検を受けたい場合は、信頼できる業者を自分で選んで依頼してください。外壁の劣化サイン8つで外壁と屋根をまとめてチェックしておくと、家全体の状態を把握しやすくなります。台風前の準備については台風前の外壁点検チェックリストも参考にしてください。
よくあるご質問
ドローンで屋根を撮影してもらうことはできますか?
はい、最近はドローンを使った屋根点検を行う業者も増えています。屋根に上らず高解像度の写真が撮れるため、安全で正確な方法です。ただし、飛行許可が必要なエリアもあるため、事前に業者に確認してください。
台風後すぐに屋根を確認すべきですか?
台風直後は瓦や板金が不安定になっている可能性があるため、屋根に上るのは危険です。まずは地上から双眼鏡やスマホで確認し、明らかな被害(瓦のズレ・板金の飛散)が見えたら業者に連絡してください。
屋根の点検は何年ごとにすべきですか?
目安としては3〜5年に一度、地上からのセルフ点検をおすすめします。台風や大雪の後はその都度確認してください。築10年を超えたら一度プロの点検を受けておくと安心です。
田中 優(たなか ひろ)|優建装 代表
千葉県野田市を拠点に創業18年・施工実績500棟以上。アステックペイント登録店・プレマテックス取扱許可。現地調査から施工・アフターまで代表1人が責任対応。「一棟一棟大切に」を信条に、地域密着で誠実な仕事を続けています。
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