千葉県野田市で外壁塗装業を営んでいる、優建装の田中です。創業18年、500棟以上の施工をしてきました。
DIY塗装に挑戦しようとすると、意外と悩むのがマスキングテープの使い方です。「どの種類を買えばいいの?」「貼り方にコツはある?」「いつ剥がせばいい?」——実は、養生の出来が塗装の仕上がりの8割を決めると言っても過言ではありません。この記事では、プロが現場で実践しているマスキングテープの使い方を、種類選びから剥がすタイミングまで一つずつお伝えします。
マスキングテープの種類と選び方
ホームセンターに行くとマスキングテープだけで棚一段を占めていて、初めてだと何を選べばいいかわかりません。外壁まわりのDIY塗装で使うテープは、大きく分けて3種類あります。
| 種類 | 特徴 | おすすめ幅 | 用途 |
|---|---|---|---|
| シーリング用(白・黄色系) | 糊残りしにくい。曲面にも対応 | 18mm・24mm | サッシまわり・コーキング打ち替え |
| 躯体用(紫・青系) | 粗い面への密着力が高い | 24mm・30mm | コンクリート・モルタル面 |
| ガラス・塗装面用(緑系) | 弱粘着。塗装面を傷めない | 18mm・24mm | 窓ガラス・既存塗装面の境目 |
私が現場で一番使うのは、カモ井加工紙の「カブキS」という黄色いマスキングテープです。糊残りが少なく、曲面のサッシまわりにもピタッと密着します。幅は24mmを基本にして、細かい箇所は18mm、広い面は30mmと使い分けています。ホームセンターでも300〜400円ほどで買えるので、DIYでも手に入れやすい銘柄です。
失敗しない貼り方の5つのコツ
コツ①:貼る面を乾いた布で拭く
ホコリや水滴が残っているとテープが密着せず、塗料がにじみます。貼る前に乾拭きするだけで仕上がりが変わります。
コツ②:テープを引っ張りながら貼らない
引っ張ると貼った後に縮んで隙間ができます。テープは転がすように軽く押さえながら貼るのがプロの基本です。特にサッシの角や配管まわりは無理に一本で回そうとせず、短くカットして少しずつ貼り重ねていくときれいに仕上がります。
コツ③:境目の「際(きわ)」をヘラで押さえる
テープを貼ったら、塗装面との境目をプラスチックのヘラや指の腹でしっかり押さえてください。ここに隙間があると塗料が入り込み、ラインがガタガタになります。野田市のDIY好きのお客様が「テープを貼ったのに線がヨレた」とおっしゃっていた原因は、この際の押さえ不足でした。
コツ④:マスカーと併用する
マスキングテープだけでは保護できる幅が限られます。窓や広い面を養生するときは、テープにビニールシートが付いたマスカーを使いましょう。テープを先に貼り、その上からマスカーを重ねるのが正しい順序です。ひび割れの応急処置でもテープの扱いに触れていますので、合わせて確認してみてください。
コツ⑤:塗装する直前に貼る
前日に貼って一晩置くと、糊が面に馴染みすぎて剥がしにくくなります。養生は塗る直前に貼り、塗り終わったら早めに剥がすのが鉄則です。
剥がすタイミングを間違えるとこうなる
マスキングテープの失敗で一番多いのが、剥がすタイミングのミスです。
流山市のお客様がDIYでウッドデッキを塗り直した際、塗料が完全に乾いてからテープを剥がしたところ、塗膜がテープと一緒にベリッと剥がれてしまいました。せっかくきれいに塗ったのに、境目がガタガタになってやり直す羽目になったとのことです。
正しい剥がし方のポイントは3つあります。
- 塗料が「半乾き」のうちに剥がす:触って指につかないけれど、完全には固まっていない段階がベスト。目安は塗ってから30分〜1時間後(気温や塗料により前後します)
- 45度の角度でゆっくり引く:直角に引っ張ると塗膜ごと剥がれやすい。斜めに、一定の速度で引くのがコツです
- 貼った面と反対方向に引く:塗装面に向かってではなく、塗装面から離れる方向にテープを引きます
プロの現場では、一面塗り終わるごとにテープを剥がしていきます。「全部塗り終わってから一気に剥がそう」は失敗のもとなので、塗ったら剥がす、塗ったら剥がすのリズムを心がけてください。
養生の品質で業者の腕がわかる
最後に、業者選びに役立つ知識を一つお伝えしておきます。塗装の見積もりで業者が来たとき、あるいは施工が始まったとき、養生の丁寧さを見てください。
腕のいい職人ほど養生に時間をかけます。私の場合、施工日程の初日はほぼ養生で終わることもあります。春日部市で他社の塗り替え後に「窓枠に塗料が飛んでいる」というご相談を受けたことがありますが、原因は養生の雑さでした。テープの貼り方が甘い、マスカーで覆っていない箇所があるなど、養生を見れば作業全体の品質が推測できます。
コーキング材の選び方の記事でも触れていますが、コーキング打ち替えの仕上がりもマスキングテープの貼り方で決まります。DIYでも業者選びでも、養生を軽視しないことが良い結果への近道です。
よくあるご質問
マスキングテープと養生テープは何が違いますか?
マスキングテープは「塗装の境目を出すためのテープ」で、薄くてラインがきれいに出ます。養生テープ(緑色の布テープ)は「シートやマスカーを仮止めするためのテープ」で、粘着力が強めです。塗装ラインには必ずマスキングテープを使ってください。養生テープを境目に使うとラインが太くガタつきます。
マスキングテープは何日貼ったままにできますか?
製品にもよりますが、一般的なシーリング用で3〜5日が限度です。夏場の直射日光が当たる面では糊が固着しやすいので、できれば当日中に剥がすのが理想です。長期間貼りっぱなしにすると糊残りの原因になります。
100均のマスキングテープでも大丈夫ですか?
小物のDIYには使えますが、外壁塗装にはおすすめしません。テープの厚みや糊の品質にばらつきがあり、にじみや糊残りが起きやすいです。ホームセンターでメーカー品(カモ井、日東電工など)を選んだほうが、仕上がりの差で元が取れます。
田中 優(たなか ひろ)|優建装 代表
千葉県野田市を拠点に創業18年・施工実績500棟以上。アステックペイント登録店・プレマテックス取扱許可。現地調査から施工・アフターまで代表1人が責任対応。「一棟一棟大切に」を信条に、地域密着で誠実な仕事を続けています。
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